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【2023年10月版】SGEとは?Google検索の生成AI機能とSEOへの影響

2023.11.29 CATEGORY:Webマーケティング

【2023年10月版】SGEとは?Google検索の生成AI機能とSEOへの影響

Webマーケティング事業部の長川です。

 

SGEって言葉を耳にしたことはありますでしょうか?
SGEを簡単に説明すると、ユーザーの質問に対して自動生成AIが回答を行うGoogleの新機能です。
今回は、SGEとは?と言ったところからWebサイトやSEOへの影響、そして今後の展開についてご紹介します。



 

①SGEとは?

SGEとはSearch Generative Experienceの略であり、生成AIをGoogle検索結果画面に導入したGoogleの新機能です。
従来のGoogle検索と生成AIを融合させた、新しい検索体験を提供する機能です。

2023年5月25日に米国ユーザーに向けて導入を開始しました。
日本では2023年8月30日から試験版として、一部の機能の利用が開始されました。
ユーザーが検索窓からテキストを入力して検索すると、生成AIによって集約された回答が検索結果画面の上部に表示されるようになります。
次項で表示されている内容や仕様について詳しく解説します。

②導入方法から表示画面~使い方について

ここからは、SGEの導入方法から表示・仕様についてご紹介します。
1.導入方法
今回は、PCから使用する場合の手順を紹介します。
①GoogleのTOP画面にある、フラスコのアイコンを選択します。
(シークレットモードになっていないかを確認します)

②「SGEを有効にすると、検索時に表示されることがあります」のタブをオンにします。

③タブをオンにすると利用規約が出てきます。「同意する」を選択すると利用開始できます。

これで設定は完了です。

2.表示
ここからは、実際に検索した際にどのように表示されるのかを見ていきましょう。

「ホテルとは」と検索した際の検索結果画面の表示例です。
このように、SEOで1位のサイトよりもSGEのコンテンツが上部に表示されるようになります。
表示されている、各項目について詳細を見ていきましょう。

SGEによる回答
SGEによる回答が表示されます。
矢印のボタンをクリックすると、各回答に関連した引用元のサイトが展開されます。

引用元サイト
生成AIが回答する際に引用したサイトがカード形式で表示されます。
使用されている引用元のサイトは、SEOの検索順位と直接関連があるのかを比較してみました。

結論、検索順位上位のWebサイトがSGEによって抜粋されるといったことはありませんでした。
検索順位10位以下のWebサイトからも引用元サイトとして使用されています。
検索キーワードからユーザーが求めているであろう情報・背景を推測しユーザーの検索履歴を抽出したうえで、引用元のページをピックアップしているのではないかと考えております。


追加質問
「追加で聞く」を選択すると、チャット形式でSGEに追加で質問することができます。

例として「ビジネスホテルとリゾートホテルの違い」と追加で質問した際の画面です。
GhatGPTやBardのような会話形式で、聞きたいことを追加で質問することができます。
質問を入力すると、生成AIによって質問に対する回答とSEO検索結果が表示されるようです。

検索キーワードによっては、リスティング広告が表示される場合があります。
SGEはリスティング広告枠の下に表示されており、リスティング広告の枠は従来と変わらず最上部に表示されます。

強調スニペットが最上部に表示されている場合、SGEのコンテンツが最上部に表示されその下に強調スニペットが表示されます。

現在、日本では試験版のため主にKnowクエリ(情報を知りたい、問題を解決したい際に使用する検索クエリ)に対して表示される仕様となっています。
アメリカでは、Doクエリ(やりたい)・Goクエリ(行きたい)・Buyクエリ(買いたい)と他のクエリタイプで検索した際にも、SGEによる回答が表示される仕様になっています。

③メリットとデメリット

SGEが登場したことで、ユーザーにとってどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。

SGEによるメリットは以下の通りです:

・検索時間の短縮
今まで、ユーザーは検索の際にサイトを1つ1つアクセスすることで問題解決をしてきました。
SGEによって回答が1画面で要約されるため、サイトにアクセスすることなく問題解決でき検索時間の短縮につながります。

・会話形式で回答が得られる
「沖縄 ホテル おすすめ」と単語で検索していたのが「沖縄のオススメのホテルはどこ」と検索すると、SGEによって回答画面が表示されるようになりました。
検索のスキルを問われることはなく、話しかけるように検索することで回答が得られるようになります。

・引用元のサイトに簡単にアクセスが可能
SGEの回答表示場所に引用元のサイトが表示され、簡単にアクセスできるようになります。

SGEによるデメリットは以下の通りです:


・情報の信憑性
SGEは生成AIによる自動回答であることと試験版といったことから、情報の正確さに問題があります。
回答画面の最上部に「生成 AI は試験運用中のため、品質にむらがある可能性があります。」と表示されていることから、精度は100%ではないことがわかります。
SGEによる回答を鵜呑みにせず、必要に応じてサイトを確認する必要があります。

・対象国が限定されている
現在、SGEを使用できる国はアメリカに次いで日本とインドの3つの国に限定されています。
今後、利用できる国が増えていくのではないかと予想しています。
しかし、現状の対象国及び対象言語の少なさは、デメリットにつながるのではないかと思います。

・Webサイトからのトラフィックが減少
一般ユーザーにとってのデメリットではありませんが、日々サイトを運用・管理しているWebマーケターやブロガーなどからすると、SGEの登場によってWebサイトからトラフィックが減少してしまうといった問題に陥ります。
SEOへの影響も関わってくる可能性が考えられます。
次項で詳しく説明します。

④SGE登場によるSEOへの影響

今後、SGEの利用拡大によってSEOにどのような影響が考えられるのでしょうか。
Webサイトを管理しているWebマーケター・ブロガー・企業などの視点から見てみましょう。
SGEが登場したことによって、今後Webサイトのトラフィックが減少する可能性が出てきます。
検索ユーザーはSGEによる回答に満足することで、結果表示されているWebサイトにアクセスすることなく離脱する「ゼロクリックサーチ」が増える可能性が出てきます。
よって、SEOによる集客効果が減少してしまいます。
ですが、先ほどお伝えしたようにSGEの情報が確実ではないため、実際にWebサイトへアクセスするユーザーも一定数いると考えられます。
そのようなユーザーは何を求めているのかを考え、対策する必要があります。

ホテルや旅館でのWebサイトに置き換えてみると

例えば「沖縄でおすすめのホテルはどこ」と検索したユーザーがいるとします。
単純におすすめのホテルだけを知りたいユーザーは、SGEによる回答で満足が得られるため離脱すると考えられます。
ですが、実際どのような施設であるのかが知りたいユーザーは宿泊施設のWebサイトにアクセスする可能性が高いです。
検索エンジンでの上位表示を目的としたSEO対策に加えて、SGEコンテンツに表示されるための対策が必要になってくるでしょう。
生成AIによる回答の精度は高くなってきていますが、ユーザーは情報の網羅性や独自性が長けているWebサイトを求めています。

情報を提供するだけのWebサイト・コンテンツは、生成AIによって完結することからWebサイトへのアクセスは難しくなっていくと考えられます。
生成AIは何かを体験することができず、また体験を感想として書くことができません。
よって、体験を意識したコンテンツが重要視されるのでしょう。
また、SGEが本格化するとこれまでの「沖縄 ホテル ファミリー」のような対策キーワードから「家族4人で泊まることのできる沖縄のホテルはどこ」のような対策キーワードに変化することが予想されます。


宿泊施設のWebサイトに置き換えてみると、コンテンツの例として
・スタッフが実際にホテルを利用した時の体験談
・宿泊施設を利用する層(女子3人の女子旅や家族4人での旅行など)に合わせた過ごし方コンテンツやおすすめ観光コースなどの紹介
・宿泊施設の近隣で実施されるイベント情報発信 など

信頼性の高い価値のあるコンテンツを発信することで「おすすめのホテルはどこ」などと検索した際にSGEの回答に自社の宿泊施設が記載されるかもしれません。
よって、Webサイトへのアクセスにつながるかもしれません。
従来のユーザー目線を意識したSEO対策にプラスして、生成AIを意識したコンテンツが重要となってくるでしょう。

⑤まとめ

ここまでGoogleの新機能SGEについてと、SEOへの影響を紹介してきました。
前提として、日本で使われているSGE機能は試験版であり今後仕様の変更が十分に考えられます。
試験版の期間は2024年2月までとなり、その後順次一般公開される可能性があると考えられます。
日本は、アメリカに次いで2番目にSGEの試験版を提供していることから、SGEを活用した検索は遠くない未来の話かもしれません。
検索ユーザーからすると便利な機能かもしれませんが、SEO的にはWebサイトへのアクセスが減少する動きが予想されます。
現段階ではSGEを意識した対策よりも、これまで通りのSEO対策に変わりはないでしょう。
継続してユーザー目線で信頼性の高いコンテンツ、検索意図を盛り込んだコンテンツなど基本的な対策を行っていくことが大切です。
高品質で価値のあるコンテンツを作ることで、Webサイトへの流入が見込まれるでしょう。

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